フォトエッセイ 残像の記録 3



キンデルダイクの風車

 観光でオランダに行かれた方は世界遺産になっている旧くて美しいキンデルダイクの風車群を見られたことと思います。国土の多くが海面下の国であったため、古くから如何にして海水を海に戻し、陸地を広げるかに苦労して来ました。

 13世紀頃、最初に取られた方法は単に運河を作るというものでした。しかし急激に都市化が進む中、更なる地盤沈下を引き起こし、度重なる水害に悩まされました。

 これに対処する為に18世紀になってからは偏西風を利用した無数の風車によって排水を計り陸地の水没化を免れて来ました。

 20世紀になり、動力源は蒸気機関、内燃機関、そして最近では、より効率の良い、しかし風情も何も無い最新式の風力発電による電気モーターに代わろうとしています。

 写真はキンデルダイク風車群の中でも特に美しく思えた2台です。他の風車群写真をご覧になるには、ホームページ版「フォトエッセイ 残像の記録」を検索し、上の写真をクリックすれば見ることが出来ます。

                        栗原 眞純

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